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白石演武大会   

6月15,16日宮城県白石市で奉納演武大会に参加してきました。
何故、白石市で奉納演武なのかを説明します。
白石市で有名なのは、伊達藩家臣 片倉小十郎が有名のようです。(私は、知りませんでした)
街のキャラクターにもなっています。(こけしも有名らしく、こけしの形状をしてました。笑)

江戸時代、寛永の頃。百姓の父、娘2人で田の草取りをしていたところ、片倉家の家臣 志賀団七という武士が通りかかり姉妹が取った草を道に投げ捨てたところ、泥が団七の袴にかかってしまう。
この団七極めて荒っぽく怒りやすいタイプで回りからも警戒されていた。当然、烈火のごとく怒り「切り捨ててやる!」と怒り出す。父は、地面にひれ伏し許しを請うが、切り捨てられてしまう。
姉妹は、命からがら家に帰り病気で床についている母に話すと、驚きのあまり様態が悪化して亡くなってしまう。
残された姉妹は、叔母をたより「仇を討ちたい」と話す。「ならば、江戸に出て武術を習わなければならない」と聞き江戸に出て来る。
道行く人に、「江戸で一番の兵法家は誰でしょうか?」と聞くと「由井正雪」との答。
二人は、由井道場の門を叩き事情を話して入れてもらう。ただし、女が武術というのも体が良くないので妻の行儀見習いとして入門。5年間修行を積み姉に宮城野、妹に信夫(しのぶ)と名を与える。
国に帰る際に、仇討ちをさせてもらえるように書状と助太刀にと3名の門人をつけてくれた。
二人は、国に帰り仇討ちの申告をしてそれを受理してもらう。
白石川のほとりに竹矢来で囲い、仇討ちの舞台となる。近隣から大勢の人が見物に来たという。
姉、宮城野は鎖鎌。妹、信夫は薙刀。迎える団七は二尺五寸の業物。

無事、姉妹は団七を打ち倒した。後に2人は出家して尼となった。という実話。(ひぃ〜、長くなったけどはしょっているんだよ)
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ここからが本題!この姉妹が習った鎖鎌が一心流鎖鎌という流派。
私たちのグループが習っているのも、この流派。
由井正雪というと、幕府転覆を謀った悪人というイメージですが、この流派の5代目師範。
現在の、師範が神之田師範12代目。武道の埋もれた足跡をたどって今回の白石噺の地での奉納演武となったわけです。(いや〜、ここまで書くのだけでも長い!)
白石演武大会   _e0164478_17512312.jpg

この話、当時でもかなりスキャンダラスだったらしく、歌舞伎にもなって今でも上演されることがあるそうです。
なんと、姉、宮城野が太夫で妹が田舎から姉を探しに来て・・・・。という筋立て。
まず、百姓の娘が武士に対して仇討ちするってこと自体、身分制の世の中であり得ないが、由井正雪の書状等で可能になること自体当時の由井正雪の名声の広さをうかがわせる噺ですよね。

私は何をやったかというと、基本単独(基本の形12本)、制定形後半(5〜11本)、古流 表技(1〜5本)、ステッキ術(1〜5本)。
15年ぐらいやっているけど、回りは20年以上の人ばっかり。
最近は、鎖鎌や十手が若い人に人気なのか?演武する人に増えていますね。(ちょっと変わってていいのか?)

機会があったら、「碁太平記白川噺」という歌舞伎をみてみたいなあ〜。

by aguri-i | 2013-06-27 18:04 | イベント